言葉や行動ではなく”文脈”に注目する

文化・医療人類学
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こんにちは。

本日は、文脈(context)の重要性について、僕の体験談をもとに考えてみます。


医療とは全く関係のない内容です。ただ、自分の中では、印象に残っている出来事ですので、ぜひ、最後までお付き合いください。

僕の高校時代の担任の先生の話です。

私の成績を上げてくれた担任のA先生

私の高校時代の担任のA先生は、数学の教員であり、結構厳しい方でした。

怖いという感じではなく、勉強に対して非常に熱心で、数学の前の休み時間などは、休憩時間が5分残っていても、生徒が座っていたら、授業がスタートするといった感じでした。そんなこともあり、数学の前の休み時間だけは、クラスメイトみんながとても早く席についていた記憶があります。

さらに、A先生の授業は、とてもわかりやすく、私の数学の成績はみるみるうちに上がっていきました。

それは私の母親が三者面談で「この子の成績が上がったのは先生のおかげです。本当に本当にありがとうございます。」とペコペコしまくってたぐらいです。

「全然勉強が足りない。受験をなめるな。」

A先生が私のクラスの担任になったのは、2年生と3年生の時でした。


「全然勉強が足りない。受験をなめるな。」

A先生は私が2年生の時から、しきりに受験に対する厳しい言葉を私たちに浴びせていました。


私は、そういった言葉を聞くたびに、まだまだ頑張りが足りない気がして、プレッシャーをとても感じて、少し気分が落ち込んでいました。ただ、その言葉に奮起して、勉強を頑張っていたことも、また事実でした。

どうしてそんなことを言うんだろう?イライラしてるのかな?と思ったりもしていました。

受験直前のA先生の語り

3年生の冬。

受験シーズンの直前です。

ホームルームの時間に、A先生が私たちに




「私は、この高校に来る前に、悔しい思いをしました。

東京大学に合格間違いなしといった生徒がいて、私も絶対に受かると思っていました。

結果は、ほんの数点足りなくて不合格。生徒はとても悔しそうにしていました。

もっと私が上手に教えることができていたら、油断させずにもっと勉強をしなさいと背中を押し続
けていたらと強く後悔しました。

こんな思いを、私も生徒にもさせたくない、せめて、自分の実力を十分に発揮してほしいと思って、みなさんには、緊張感を持って勉強やテストに取り組めるように、厳しい言葉をかけたりしていました。

みなさんは本当に頑張ってきてくれました。大丈夫です。精一杯頑張ってきてください」






いつも厳しかったA先生が、笑顔で私たちに語ってくれたのです。

その時、私は「全然勉強が足りない。受験をなめるな。」という言葉が、”厳しさ”と言う表面的ではなく、これまでのA先生の経験や背景から影響を受けた”気持ち”や”願い”が込められていた”優しさ”であったことに気づきました。

文脈を理解する

文脈を知ることで、人の言動や行動の意味は全く違って見えてきます。

私たちはしばしば言葉の表面に反応してしまいますが、

その背後にある「語り」や「願い」に触れたとき、

初めてその人を理解できるのかも知れません。

本日も読んでいただき、ありがとうございます。書きながら、懐かしく思い、温かい気持ちになれました。
また、次回もぜひよろしくお願いします。

T.A

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