文化・医療人類学

文化・医療人類学

医療専門家のあるべき姿とは?ー社会が求める理想像

医療専門家は質実剛健かつ強固な精神の持ち主であることが社会から期待されているため、自身が抱えているはずの病苦や人生苦を告白することはない。それは、告白によって、医療専門家として失格であるとの烙印を押されてしまうことを恐れているからである。H...
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医療の社会的背景を「役割」で考える

アメリカの社会学者のタルコット・パーソンズの「病人役割」という概念「病気は生理的な異常であると同時に社会的な逸脱の一種である」つまり、病人になるということは、労働などの社会的役割の責任が免除されると同時に、医療者に従い、快復にむけて懸命に努...
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生活習慣は、そんなに簡単には変えられない

人生において、健康診断あるいは、何らかの診断、疾患をきっかけに、生活習慣を見直すよう求められることは少なくありません。食事を変える、運動をする、仕事の業務内容を調整する、睡眠を確保する。医療の現場では、それらが「必要な行動変容」として語られ...
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多様な「ふつう」を愉しむ文化人類学

先日、本研究会でも人文学的な視点からご意見をいただいている、文化・医療人類学者(山口大学)の星野晋先生の最終講義が開催されました。星野先生の歩み文化人類学/医学教育学/コミュニティ・デザイン。これまで先生が取り組まれてきた領域は知っていたつ...
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「自己モニタリング」の実践とは?

自己モニタリング(セルフモニタリング)は、いくつかの分野で注目され、それぞれの分野でさまざまな思想や概念で表されています。広義の定義としては、「自分が行なっている行為や思考の展開や状況を自分自身が見守っていること」としています。一方で、看護...
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意味は、語りの中で探されている— 解釈学的アプローチから考える臨床の聞き方 —

人は語るとき、それほどうまい語り手ではなくともある道筋に沿って話す(話しているつもりである)。聞き手にとってストーリーが見えやすい場合もあれば見えにくい場合もある。聞き手がそのストーリーを見いだすのは、まずなんらかの「脈絡(文脈)」つまり「...
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病者から患者になるとき

前回、「儀礼的な象徴(symbol)」として、医師が白衣を着るといういうことについて解説しました。今回は、「儀礼(ritual)を引き合いに出して、病いの社会的な意味について考えていきます。病者から患者になるときとは、入院という儀礼によって...
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医療人類学は、臨床のどこで役に立つのか

当ブログでは、「文化・医療人類学」というカテゴリーを作成しています。医療人類学は、日々の臨床や医療者や患者関係を考える上で多くの視座を与えてくれます。本稿では、医療人類学が「知識」として役立つというよりも、臨床のどの場面で、どのように思考や...
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医療人類学とナラティブ

当ブログのカテゴリーの一つにもなっている医療人類学についてまとめてみます。私たちは、病気や不調をどのように理解し、誰を頼り、どのように対処していくのでしょうか。その答えは、医学的な診断だけでなく、その人が生きてきた文化や社会、価値観と深く結...
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説明モデル(Explanatory Model)

アーサー・クラインマンは、病いがパターン化され、解釈され、治療されるプロセスを見るための方法として、「説明モデル(Explanatory Model)という言葉を作りました。説明モデルは、「臨床過程に従事するすべての人にとっての、病気のエピ...