文化・医療人類学

文化・医療人類学

病者から患者になるとき

前回、「儀礼的な象徴(symbol)」として、医師が白衣を着るといういうことについて解説しました。今回は、「儀礼(ritual)を引き合いに出して、病いの社会的な意味について考えていきます。病者から患者になるときとは、入院という儀礼によって...
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医療人類学は、臨床のどこで役に立つのか

当ブログでは、「文化・医療人類学」というカテゴリーを作成しています。医療人類学は、日々の臨床や医療者や患者関係を考える上で多くの視座を与えてくれます。本稿では、医療人類学が「知識」として役立つというよりも、臨床のどの場面で、どのように思考や...
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医療人類学とナラティブ

当ブログのカテゴリーの一つにもなっている医療人類学についてまとめてみます。私たちは、病気や不調をどのように理解し、誰を頼り、どのように対処していくのでしょうか。その答えは、医学的な診断だけでなく、その人が生きてきた文化や社会、価値観と深く結...
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説明モデル(Explanatory Model)

アーサー・クラインマンは、病いがパターン化され、解釈され、治療されるプロセスを見るための方法として、「説明モデル(Explanatory Model)という言葉を作りました。説明モデルは、「臨床過程に従事するすべての人にとっての、病気のエピ...
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サファリング(suffering)とは?

医療人類学者のアーサークラインマンが広めたサファリングについて簡単に説明します。サファリング(suffering):人がつらい・苦しいと感じていること「個人が価値あるもの(身体、自己、家族、役割、将来)を失う、あるいはそれらを失うと感じるこ...
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人類学者から学ぶ、信頼関係の構築

人類学者はフィールドワークといって、研究対象の現場(フィールド)に直接足を運び、観察や聞き取りを通じて肌で感じる生きた情報を得ようとします。その際、特定のコミュニティに入り込み、人々の生活や文化を観察・記録します。そのため、対象集団あるいは...
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病いと疾患、その先へ

以前、病いと疾患について記載しました。今回はそれに紐づけて話を広げてみたいと思います。まず、病気を患者から見たものが「病い」であり、医療者から見たものが「疾患」であると説明しました。(余談ですが、医療人類学では「病」ではなく「病い」というよ...
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医療の現場は実は異文化コミュニケーションである -医療者と患者の”あたりまえ”がすれ違うとき

本日は医療者と患者の異文化コミュニケーションについて考えていきたいと思います。ちゃんと説明したはずなのに、患者さんが納得してくれない。医学的には正しい判断なのに、なぜか関係がぎくしゃくする。臨床で働いていると、こうした「すれ違い」に何度も出...
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“病い”と”疾患”

皆さんは、病気と疾患、病(医療人類学・医療社会学では病いと表記します)という言葉を聞いたことがあると思います。この言葉にはどのような意味の違いがあるでしょうか?その意味の違いを明確に説明できますか?まず、疾患とは英語でdiseaseとなりま...
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言葉や行動ではなく”文脈”に注目する

こんにちは。本日は、文脈(context)の重要性について、僕の体験談をもとに考えてみます。医療とは全く関係のない内容です。ただ、自分の中では、印象に残っている出来事ですので、ぜひ、最後までお付き合いください。僕の高校時代の担任の先生の話で...