2025-12

内省・関わり

医療者が生活について聞くと「医療寄りの話」になる

臨床の中で、ありのままの生活状況を聞いたときに、「家では壁をつたって歩いています」「階段は上がらないようにしています」「息子が色々と手伝ってくれます」このように、まるで私たち医療者に取って必要な情報だけを話してくださっていると感じたことはあ...
ナラティブ・語り

理学療法士として、”もやもや”を抱えて臨床に立つ

私は、理学療法士免許を取得し、急性期病院に勤めて十年を越えています。入職当初は、担当患者さんに初めて訪室するときなど、緊張して何と声を掛けたらよいのか分からず、悩んでいた記憶があります。入院後一日目からリハビリが始まることも多く、生活者から...
内省・関わり

判断し続ける臨床で、エポケーという態度

普段、急性期病院に勤務している私は、判断をできる限り短時間で行うことが多く求められます。それは、病院の性質上、リスクの高い患者さんや時間的制約の中で勤務しているため、仕方のないことです。また、他の病院においても、評価や予後予測に対して効率化...
文化・医療人類学

医療の現場は実は異文化コミュニケーションである -医療者と患者の”あたりまえ”がすれ違うとき

本日は医療者と患者の異文化コミュニケーションについて考えていきたいと思います。ちゃんと説明したはずなのに、患者さんが納得してくれない。医学的には正しい判断なのに、なぜか関係がぎくしゃくする。臨床で働いていると、こうした「すれ違い」に何度も出...
内省・関わり

がんと診断された日に、妊孕性温存の話をするということ

こんにちは。先日、がん患者さんの妊孕性温存をテーマにした研修会に参加しました。AYA世代のがん患者さんの妊孕性温存について、多職種からの講演が行われた研修会でした。正直に言えば、妊孕性温存というテーマは、がん治療そのものに直接関わらない職種...
ナラティブ・語り

このブログは、臨床の「もやもや」を持ち寄る場所です

こんにちは。今日で、当ブログも20記事目となりました。これまで、ナラティブについて、人文学系の文献を参考にしながら理解を深められればなと投稿してきました。一方、難しい言葉や概念が多く、とっつきずらそうな印象を与えてきたことも自覚しております...
内省・関わり

『病みの軌跡』とは?

こんにちは。今回のテーマは:「病みの軌跡とは?」です。結論から言いますと、社会学者のA.ストラウスと看護師であるJ.コービンらは、慢性疾患について、時間の経過につれて悪化したり回復したり、多様に変化していく生理学的な病状の行路(「疾患コース...
ナラティブ・語り

現場を変えるのは、一人の患者

こんにちは。このブログを読んでる方は、医療の臨床で働いている方がほとんどだと思います。本日のお話は、臨床が変わる時、一人の担当患者さんとの経験であることが多いということです。私が文化人類学会に参加した際に、医療人類学者の先生に「医療は、量的...
研究会の記録

スピリチュアル・ペイン

こんにちは。本日は先日のナラティブ研究会を振り返ってみたいと思います。ナラティブ研究会はWeb会議システムを使用して、月1回ペースで開催しております。そこで、前回のテーマの一つに上がったのが『スピルチュアル・ペイン』でした。がん患者の治療方...
読書メモ

『ダイエット幻想』とナラティブ

こんにちは。今日は1冊の本を紹介したいと思います。本のタイトルは『ダイエット幻想ー痩せること、愛されること』結論から言うと、人は"自分らしさ"や"個性"を大切にしていますが、そのほとんどは、他者との比較によって成り立っていると言うことです。...