2026-03

ナラティブ・語り

医療におけるナラティブとエビデンス

医療者になったとき、みなさんは医療に対して、どのようなことを考えていたでしょうか?新人とベテランの方では意見が異なると思いますが、仕事に慣れてきた医療者の多くは、医療の現場の複雑さ、不確実さ、正解のあいまいさを強く感じているのではないでしょ...
ナラティブ・語り

運動、それとも運動療法ー生活の中に運動を取りいれる

まずは、医療人類学者の浮ヶ谷幸代のアンケート結果をみてほしい。浮ヶ谷幸代「慢性病者の<病気だけど病気ではない>ーーーIDDMーインスリン依存型糖尿病のアンケート結果から」『第6回研究助成論文集 健康文化』(財)明治生命厚生事業、2000a年...
質的研究

質的研究の困難さ

看護師だけではなく、医師や理学療法士、作業療法士の分野においても質的研究が実施されるようになってきました。私が学生時代、質的研究とは「アンケート」のようなものだとしか思っていました。今回は、ナラティブ(語り)を分析するということに焦点を当て...
読書メモ

「人間理解」は共感であり、切り離す、2段階構造

恩蔵絢子著「感情労働の未来ー脳はなぜ他者の“見えない心”を推しはかるのか?」(2026)の中で、「共感=人間理解」という理解では、うまくやっていけない可能性を指摘しています。共感することは人とわかりあえたという感じのすることであり、「共感=...
文化・医療人類学

医療の社会的背景を「役割」で考える

アメリカの社会学者のタルコット・パーソンズの「病人役割」という概念「病気は生理的な異常であると同時に社会的な逸脱の一種である」つまり、病人になるということは、労働などの社会的役割の責任が免除されると同時に、医療者に従い、快復にむけて懸命に努...
文化・医療人類学

生活習慣は、そんなに簡単には変えられない

人生において、健康診断あるいは、何らかの診断、疾患をきっかけに、生活習慣を見直すよう求められることは少なくありません。食事を変える、運動をする、仕事の業務内容を調整する、睡眠を確保する。医療の現場では、それらが「必要な行動変容」として語られ...
内省・関わり

プロフェッショナリズムとしてのEBM、その現実

みなさんは、臨床現場でEBMを実践していますか?根拠のない治療は実施しないようにしている。最新の治療を提供するために日々論文を読んでいる。患者さんの要望を聞きながら取り入れるようにしている。医学は科学的であるべきですから、根拠のある医療、つ...
読書メモ

「良心」があるほど苦しくなる—感情労働としての看護

本ブログには、理学療法士だけでなく看護師の方の訪問もあります。患者さんの苦しみを大切にするのと同時に、医療従事者の苦悩を知ることもまた大切だと感じています。武井麻子「感情労働と看護」(2002)を読むと、その苦悩が個人の努力や性格だけではな...