青木 卓也

研究会の記録

認知症ケアをめぐる「医療化」—研究会メモ

今回のナラティブ研究会では、認知症者に対する家族介護者の対応をめぐる研究発表がありました。議論の中で繰り返し話題になったのが「医療化」という概念です。医療化(medicalization):以前ならば人生の苦悩(生老病死)や道徳的な課題(狂...
内省・関わり

国家試験の日に、なりたいセラピストを考える

今日は理学療法士・作業療法士の国家試験の日だったようですね。試験会場に向かう学生たちの様子がSNSでたくさんアップされていました。緊張や不安、そんな気持ちだったなとふと思い出しました。せっかくの機会ですので、セラピストになるということを国家...
内省・関わり

一人の患者と集団としての患者

患者になるかどうかは患者が決める名郷直樹 著(2007):『医師アタマー医師と患者はなぜすれ違うのか?』.尾藤誠司 編医学書院.,p188-194上記は、医師と患者のすれ違いについて、「医師アタマ」:自然科学としての医学に依拠する医師アタマ...
内省・関わり

多職種からなる専門職のアイデンティティ

医療や介護の現場には、多職種が勤務しており、それぞれが専門性を持って働いています。専門職が患者さんにとって最善と考えられる対応をしています。そんな中で、どこからどこまでをどの職種が担当するのか。この業務は・・・の仕事であるこの業務は・・・の...
質的研究

リハビリテーション分野と質的研究

一人の学生が暗い夜に外を歩いていました。ある道門で、リハビリテーションの研究者と臨床家が地面に這いつくばって何かを探していました。聞くと、一人が鍵を落としたのだといいます。学生が、「どの辺りに落としたか覚えていないのですか」と問うと、彼らは...
内省・関わり

医療のユニフォームを脱ぐときー患者として医療に

ここ数年、何度も経験している子どもの発熱(私自身もよく体調を崩します)。これは、医療職に限ったことではないと思いますが、やはり職場に申し訳なさを感じます。そして、担当する予定だった患者さんにも申し訳なさを感じます。病院で勤務している私は早退...
文化・医療人類学

多様な「ふつう」を愉しむ文化人類学

先日、本研究会でも人文学的な視点からご意見をいただいている、文化・医療人類学者(山口大学)の星野晋先生の最終講義が開催されました。星野先生の歩み文化人類学/医学教育学/コミュニティ・デザイン。これまで先生が取り組まれてきた領域は知っていたつ...
内省・関わり

「あなたならどうしますか?」と聞かれたときー医療の現場

病院にいるときの私たちは医療者であり、時折、選択する必要がある判断も、医療的に正しいと思われる方向への決定を下していくことになります。患者さんから「〇〇さんなら、どうしますか?」そう聞かれたとき、あなたは何と答えていますか?医療者として?生...
ナラティブ・語り

脱線する語りが教えてくれることー生活者の語り

臨床で患者さんの話が、途中で脱線したり、同じところを何度も行き来するような経験はありますか?普段の時間に余裕がない臨床の中では、「このままではいけない。必要な情報を聞き取らないと」なんて考えたりすることがあると思います。また、自分が聞きたか...
文化・医療人類学

「自己モニタリング」の実践とは?

自己モニタリング(セルフモニタリング)は、いくつかの分野で注目され、それぞれの分野でさまざまな思想や概念で表されています。広義の定義としては、「自分が行なっている行為や思考の展開や状況を自分自身が見守っていること」としています。一方で、看護...