青木 卓也

読書メモ

医療者-患者関係と心理的安全性

心理的安定性とは、「この場で発言したり失敗したりしても、バカにされたり評価を下げられたりはしない」とメンバーが感じられる状態を指す概念です。この概念は、組織の風土や環境について論じられることが多いです。そんな中で、医師と患者や家族との関係性...
ナラティブ・語り

病名の向こう側

臨床で働いていると、例えば、脳梗塞の方をリハビリテーションすることになったとき、中大脳動脈か内頸動脈なのかといった、脳梗塞の起こった部位アテローム性か心原性かといった、脳梗塞の種類運動・感覚麻痺の重症度高次脳機能障害の有無など、医学的な視点...
文化・医療人類学

説明モデル(Explanatory Model)

アーサー・クラインマンは、病いがパターン化され、解釈され、治療されるプロセスを見るための方法として、「説明モデル(Explanatory Model)という言葉を作りました。説明モデルは、「臨床過程に従事するすべての人にとっての、病気のエピ...
読書メモ

人間関係の葛藤

社会心理学者の三浦麻子さんの著書『「答えを急がない」ほうがうまくいくーあいまいな世界でよりよい判断をするための社会心理学』より、人間関係の葛藤に関する部分がありました。今回は主に医療者と患者ではなく、職員間の人間関係について考えてみます。集...
内省・関わり

生活史の情報を得るには?

以前の投稿で、『語ることは癒しになるのか』で語ることによって、自分の生活史を客観的に振り返ることができて、患者さんにとって一種の癒しの効果があった事例を紹介しました。今回は、病みの軌跡(illness trajectory)で有名なストラウ...
内省・関わり

テクノロジーと医療

米国の医療コミュニケーション企業 PatientPoint® が公表した「2025 Patient Confidence Index」では、患者が感じる信頼やコミュニケーションの質が、医療に対する意思決定や体験に影響しうることが示されていま...
ナラティブ・語り

EBMとは?

EBM(Evidence-Based Medicine)とは、「根拠に基づく医療」のことです。EBMという言葉は、1990年初めにカナダのマクマスター大学のGordon GuyattやDavid Sackettらによって使われたのが始まりで...
ナラティブ・語り

ナラティブが患者理解を深める

ナラティブ(語り)がなぜ重要なのか。一見、医療の世界とはズレている患者の語りに耳を傾けるとき、時間的な制約も多い臨床の場面で、医療的に、もっと重要なことがあるのではないかと感じてしまうかもしれません。私自身も、自分の必要な情報を取得するため...
文化・医療人類学

サファリング(suffering)とは?

医療人類学者のアーサークラインマンが広めたサファリングについて簡単に説明します。サファリング(suffering):人がつらい・苦しいと感じていること「個人が価値あるもの(身体、自己、家族、役割、将来)を失う、あるいはそれらを失うと感じるこ...
ナラティブ・語り

数値は改善しているのに、満足していないように感じる

臨床をしていると、血液データや身体機能は明らかに改善しているのに、患者さんは満足していないように感じる。そんな経験はないでしょうか?これも、医療者と患者の異文化コミュニケーションの一つだと思います。医療者と患者の文脈が違うために起こるズレだ...