ナラティブ研究会

内省・関わり

病気になるのは、患者さんだけじゃない──家族もまた、当事者である

「しっかり治しましょう」と言いながら、複雑な気持ちになることがある。患者さんが大黒柱のとき、入院は家族全員の生活を一変させます。病気の「当事者」は患者さんだけではない——家族もまた当事者であるという気づきから、医療者として何を大切にすべきかを考えます。
読書メモ

苦悩することは、創造性の源泉であるー医療専門家サファリング論

医療専門家も苦悩する——しかしその苦悩は排除されるべきものではない。文化人類学者・浮ヶ谷幸代は、PSW・看護師・成年後見人の3つの事例を通じて、苦悩と向き合うことが新たなケアの術を生み出す「創造性の源泉」になることを明らかにする。エランベルジュの「創造の病い」を補助線に、専門家のサファリングを肯定的に位置づけ直す論考。
ナラティブ・語り

患者の希望と現実のズレー患者の語りを聞き目標設定するには

患者さんの『歩きたい』という願いと、医学的現実のズレ。そのズレそのものを『障害受容できていない』と見なすのではなく、『患者さんは何がつらいと感じているのか』に真摯に向き合うことが、セラピストに求められています。
ナラティブ・語り

EBMとNBMの違い──対立ではなく補完関係

何が有効かを考えるためにEBMがあり、その有効性を患者さんのLIFEの中でどう位置づけるかを考えるためにNBMがある。そう捉えると、両者は対立ではなく補完関係にあります。
ナラティブ・語り

NBMとは──物語に基づく医療入門

NBM(Narrative Based Medicine:物語に基づく医療)とは何かを、提唱の背景、EBMとの違い(比較表つき)、フランクの物語類型、臨床での実践方法まで、わかりやすく解説します。
文化・医療人類学

医療における文化人類学という学問

「文化人類学を知っていますか?」医療者のみなさんは、そう聞かれてなんと答えますか?殆どの方はご存じないかもしれません。実際、中本氏は、医療者教育の文脈において「文化人類学自体の受講生における認知度が非常に低い」と述べ、看護学校における初回講...
ナラティブ・語り

「病いの語り」をそのまま受け止める

血液のがんで治療を終え退院された患者さん、外来の診察日のことです。※架空の症例です。医療者Aさん(患者A)、調子はどうですか?退院後は屋外を歩いたり、外出したりできていますか?調子はいいんですが、、、ほとんど家の外には出れていないんです。ど...
質的研究

修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ (M-GTA) とナラティブ

質的研究を行ったことがある方は、M-GTA(Modified Grounded Theory Approach:修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ)をお聞きしたことがあると思います。今回参考にさせていただいたのは、遠見書房『N:ナラ...
ナラティブ・語り

医学的記載とナラティブの記載──同じ患者情報が、こんなにも違う言葉になる

以下に記載するのは、普段私たちに馴染みのある医学の文脈に寄っています。医学的記載70歳代女性主訴右上下肢の脱力、歩行困難、構音障害現病歴2026年3月中旬午前7時頃、自宅で朝食準備中に右上肢の力が入りにくいことを自覚した。その後、右下肢にも...
文化・医療人類学

医療専門家のあるべき姿とは?ー社会が求める理想像

医療専門家は質実剛健かつ強固な精神の持ち主であることが社会から期待されているため、自身が抱えているはずの病苦や人生苦を告白することはない。それは、告白によって、医療専門家として失格であるとの烙印を押されてしまうことを恐れているからである。H...